マスタリングについて
レコーディングして、ミックスダウンされた音源は、そのままでは、音楽CDのマスターにはなりません。
プレス用のマスターを作成する作業を『CDマスタリング』と呼びます。この作業を経て初めてCDマスターが完成します。
CDマスタリングとは
一般的にマスタリングと言われている作業は、正式には、プリマスタリングと言います。
本来のマスタリングとは、プレス工場で量産CDをプレスするためのプリマスタリング済みのマスター音源から、スタンパー(プレス成型盤)を作る作業を言います。
レコーディング済みの音源は、そのままCDマスターにはなりません。マスタリング・ソフトを使用してTOC情報・曲名・音質補正・レベル補正などを経て、PMCDまたは、DDPファイルにして完成です。
格安なマスタリングソフトや、CDやDVDの書き込みソフトなどでも作成可能ですが、フォーマット変換時の問題などが生じ、マスターとして使えないことがあります。十分実績のある業務用のマスタリング・ソフトにて作成して下さい。
マスタリングは必要か?
ミックスが終わり、通して音源を聞いてみたときの仕上がりで、必要かどうかを判断した方がよいです。
1曲を色々と試行錯誤しながら作り込みをして、納得行くものに仕上げては見たものの、アルバムを通して聞いたときに、音圧が揃っていなく統一感がなかったり、次の曲へ行くときの曲間が空きすぎて、ちょっとイライラしたりなど、トータルで聞いたときに違和感を感じたりするところを、マスタリング作業を行うことによって調整していきます。
マスタリングでは、音圧・曲間調整の他にも色々とできるので下記の『マスタリングで出来ること』をご参照ください。
ミックスダウンとの違い
ミックスダウンとは、ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラムスなどの各楽器に様々な音処理を施したものをステレオトラックにまとめる作業となります。 マスタリングは、ステレオ2ミックスになった音に対して、聴感上のバランスを整えたり、音質の補正や曲間調整等の処理を行いマスター音源として作品を完成させます。
CD-EXTRA(CD-ENHANCED)とは
一枚のCDにCD-DA(音楽)とデータを共存させているマルチセッションCDで、音楽を一般的なオーディオプレーヤー、データをパソコンで表示・実行することが出来ます。
マスタリングで出来ること
曲間調整(フェードイン/フェードアウト)
曲間調整では、文字通り曲の間の間隔を調整する作業や、曲順を入れ変えたり、フェードインフェードアウトやクロスフェードなどのタイミングを調整いたいします。
曲間は作品の流れを作るとても大切なものです。微妙に曲間を調整するだけでも雰囲気が変りバラバラだった曲が相互に関連して聴き手の感情を盛り上げてくれます。
音圧調整
作品全体の音量が小さかったりする場合に音量を上げたり、各曲の音量がバラバラな場合に各曲の音量をそろえたりする作業です。
曲間調整同様に作品としての大切な要素の一つです。バランスの良い音量で聞けるのでユーザーは負担がなく、集中して聞くことが出来ます。
音質調整
低域/中域/高域の周波数を調整することにより、強調したい音を前に出すようにいたします。
聞き取りにくかったボーカルや楽器などが目立たせることが出来ます。
ノイズ除去
曲頭や曲間のノイズ・カット調整をいたします。
サーッといったホワイトノイズやプチッといったクリックノイズなどを取り除き、聞きやすい音にします。(内容によっては取り除けないものもあります)
マスタリング作業中の画面
他の【音源ガイド】へのリンク